はっぴーくろーばー日記

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子育て応援サークル「ハッピークローバー」のブログです。子も親も先生も、み~んな笑顔で幸せにな~れ!生きてることが「ハッピー」だ!

言いたくないことが、伝えたいこと。

今回も長文です。すみません。

先日、ある先生(仮に、T先生とします)のお話を聞く機会をいただきました。T先生のお話を初めて読んだのは、2年前、「熊本県人権教育研究大会」という、主に県内の先生方を対象とした人権教育の大会冊子でした。「人権教育」という場で、ご自身の、愛情あふれる両親の姿、人間として誇りを持って生きることを父の姿から学んだということ、人のきつさを自分のきつさと重ねていくことの難しさ、大切さを書き記しておられました。文面での突き抜けた明るさと、自分のことを語る言葉の迷いのなさに、「この先生は、どんな方なんだろう。」と、気になっていました。そのT先生のお話を直に聞けるということで、迷わず参加しました。
飄々とした風貌で、熊本弁たっぷりのユーモアあふれる語り口に、すぐ引き込まれました。でも、そこで語られる内容は、私の今足りないものを沢山目の前に差し出されたような、胸にどん、と重いものを置かれたような話でした。

T先生は、ご両親と多くの兄弟、家族の中で育ってこられ、地域では沢山の人と助け合いながら、生活されていました。裕福ではなかったけれど、困っている人、きつい思いをしている人、それぞれをお互いが支え合い、繋がりあって生きる社会がありました。
バキュームカーでくみ取りの仕事をする両親。そのことでいじめられ、もう耐えられないと訴えたとき、先生のお父さんは、「むだな仕事はひとつもない。その仕事がないとこまるからある。だれもバカにすることはできん。」と言われたそうです。両親の仕事がいやだと思っていた自分。それは、振り返ると、自分の両親を蔑んでいたことに他ならない。そして、その子どもということで、自分自身も蔑んでいた。

私は、お話を聞きながら、momoが入学してからのことを思い出していました。入学する前、入学してからも、私はよく「ご迷惑かけます。すみません。」という言葉を発していました。その言葉の意味をよく考えもせず、口から出てくるままに、言葉にしていました。そう言うことで、自分の気持ちを楽にさせているところがありました。とりあえず、すみませんと言っておこう。そうすれば、誰からも非難されることはないだろう。「これだけのことをしてあげてるのに、あの人は『すみません』の一言もない。」と言われることは、ないだろう。そう思っていました。
そんなとき、はぴくろメンバーのA先生に、「『すみません』は言わない!」と、叱られました。そのとき、あっ。と、思いました。私が言っていた言葉は、先生、momo、momoの周りにいるこども達、沢山の手助けしてくれる人々、そして、自分自身を見下している証拠だったのではないだろうか?「すみません、迷惑かけます」とひとこと言っておけば、この人達は機嫌を損ねることはないだろう。こんなに手の掛かるmomoを、学校に送り出すのも、うまくいくかもしれない。そして、私は「すみません」という、その程度のことしか言えないし。そんな、回りの大切な人を、大切な我が子を、そして自身までも否定する、自分の中の、とてつもなく嫌なところ、ずるい、汚いところを見せられた気がしました。

そんなところにずっとずっと目をつぶって、「私はこんなに努力してこの子を育てている」と思いたい自分がいる。「お母さんはがんばってますね」の他人からの言葉が欲しくて、本当にmomoが何を求めているのか、見えていなかったのです。momoを育てるのは大変と思ったことはないと、以前のブログに書きました。その思いには偽りはないけど、でも、自分がmomoに対してやっていることを、誰かに見て欲しい、認めて欲しい、「たいしたもんだ、偉いね」といって欲しい。そこに、momoの望みや思いはなかったかもしれないのに。きついことばかりをさせていたかもしれないのに。自信がなく、誇りを持てないから、人からの評価のみで自分の価値を判断していました。認められないと、この社会に私という人間は必要ないんだ、と卑屈になり、落ち込み、自分の全てを、そして社会の全てを否定していました。

「ハッピークローバー」の代表という立場にいさせて頂いてる現在。これから、沢山の人と繋がっていきたいと願っています。子どもも親も先生も、地域の人も一緒になって、お互いを尊敬し、愛し、人の痛みを自分のこととして、人の喜びを自分の喜びとして感じられる社会に、少しずつでもしていけたら、どんなに素晴らしいでしょう。それを叶えるためには、まず、私自身が本当に立っている場所はどこなのか、足下を見つめなくては。心の中の自分でも気付かない思いは何なのか、内側に入り込んで、引っ張り出してみんなに見てもらわないと、人は心を許してはくれない。

T先生は、ご自身の過去のことも、お話しされました。大勢の人の前で、本当は思い出すのも辛いことだっただろうことを、話して下さいました。

「人には言いたくないことがあるけど、本当はそれが一番伝えたいこと」
この言葉を、忘れずに。自分の内側を常に見つめ、引っ張り出して、伝え続けていきたいです。
by hapikuro | 2010-10-26 17:11 | 日々のいろいろ